色眼鏡を外して。
やっぱりロードムービーが好き。
The Fundamentals of Caring (思いやりのススメ)
介護士ベンが、青年トレヴァーの照れくさくて上手に表現できない強がりを絶妙につついて、いきたい場所を巡るアテもない旅とは言え、Benの完璧なバックアップとユーモア溢れる計画のもと、トレヴァーの最高の1週間が始まる。
あっという間の90分。
旅に出たいな、
同じ旅はない。旅には予想もしない光景が広がるものです。
途中でトレヴァーの大切な人に会いに行くシーン。
「社会に出て、他を知る」っていうふうに私は感じた。
その瞬間を共有する複数人。
当人、それを一番近くで見て来た人、話だけを聞いていた人、会って間もない人。
トレヴァーの気持ちになると、
やっぱり・・こんなもんか・・でも心のどこかでは信じていたのに・・そんな自分が恥ずかしい、情けない・・とか、自暴自棄になりそう。
外に出て行くトレヴァーを後ろから追いかけ、ドアのところで見ているベン。
「でも、今、分かってよかったじゃん。
今は辛いけど、空想の世界で思いを募らせるよりもよかったじゃん」
と勝手に心の声を付け加えた。
他者にはアドバイスしたことを自分にも返せるか?
この問題、よく頭の中を巡ります。
たいてい返せない。
いや、そう、返せても、自分の気持ちが優先して実行できない。
他者にはその人が今よりも一歩進めたり、楽になるようにと、言葉にしてるんだから、自分ができなかったら説得力ないな〜って、ふと思ってはちょっと落ち込む。
空想や妄想は時に自分を知らないうちに苦しめる。
自分で作る別の物語だから。
今ある自分目線から少しだけ横にずれてみたり、後ろからみてみたり、
色眼鏡を外して、自分をよく知る友達として声をかけてみる。
人を想う心。ススメ。
そんな大切さも改めて思い出させてくれた作品だったかな。